流山の『みりん』
みりんは、日本古来から愛用されてきました。
慶長7年(1602年)にはすでに市販され、広く諸国で使用された記録が残っています。
「甘み」が貴重だった時代に、みりんの甘みと風味は、甘い酒として人々に愛されていたのです。
今でこそ調味料を主とし、お正月の屠蘇酒程度に飲まれているみりんですが、当初は主に飲み物として愛用されていました。
そばつゆなど料理に用いられだしたのは江戸中期からの話で、今のように様々な料理に用いられるようになったの は、明治も後半。昭和になってその傾向が一層強まってき といわれています。
当時の文献を紐解けば、醤油における野田のように、みりんといえば流山を想起するのが当たり前と記されています。
酒造りを営んでいた相模屋二代目当主・堀切紋次郎は、きれいに澄んだ白みりん造りの醸造に成功。
ここから現代に用いられている、本当のみりんの歴史が始まりました。